生活習慣病-気になる症状簡易チェック-

私たちの健康状態は、運動、栄養、睡眠などの習慣の善し悪しに影響されます。運動、栄養、睡眠が過不足なく満たされた習慣を続ければ、身体は良好な状態を保つことができますが、運動不足、食べ過ぎ、睡眠不足といった悪い習慣を続けると、高血圧、糖尿病、肥満症、脂質異常といった生活習慣病になることもあります。
生活習慣病を予防して健康な状態を保つには、日々の生活習慣を見直し、良くない習慣を正す必要があります。

糖尿病

自覚症状が少ない糖尿病は検査が大切

日本の糖尿病患者の90~95%を占める2型糖尿病のほとんどは、多尿・多飲などの症状があらわれますが、痛みなどはないので知らぬ間に病気が進行してしまいます。気付いたときにはすでに合併症になっていた…。そんなことのないよう、定期的に検査を受けましょう。

糖尿病予備軍とは境界型に入る人のこと

集団検診や人間ドックでは、ふつう「空腹時血糖値」を測ります。このときの数値が糖尿病型でも正常型でもない、その間にある値の場合が「境界型」とされています。これが糖尿病予備軍です。この段階で生活習慣の改善をはじめれば、糖尿病の発症を防ぐこともできます。

血糖値の判定基準

空腹時血糖値110~126mg/dl未満、かつブドウ糖負荷後2時間血糖値140~200mg/dl未満を「境界型=糖尿病予備軍」としています。

糖尿病の三大合併症

糖尿病性網膜症

目の網膜の細い血管が詰まったり、破れやすくなって出血したりして目に障害があらわれます。この糖尿病性網膜症で年間数千人の方が失明しています。

糖尿病性腎症

腎臓は血液をろ過して尿をつくる働きがありますが、血糖値の高い状態が続くと腎臓の毛細血管が硬化して、ろ過の機能が低下してしまいます。そして最終的には腎不全となり、人工透析が必要になります。

糖尿病性神経障害

高血糖によって神経細胞や毛細血管の働きが悪くなると、足の裏側がしびれたり、知覚が低下する末梢神経障害が起こります。
また、内臓の働きを調節する自律神経にも障害が起こり、その結果「立ちくらみ」「上半身の発汗」「胃腸症状」などがあらわれるようになります。

血糖値が高めかな? 糖尿病予備軍チェック!

以下のあてはまる項目にチェックを入れてください。

最近太り気味だけど、体重を測っていない
生活が不規則で、深夜によく食べる
お酒をよく飲む
のどが渇くことが多い
甘いものをよく食べる
1日に歩くのは2,000歩もない
いつもお菓子類を持ち歩いている
服がきつくて着られなくなった
夕食後よく果物を食べる
食べてすぐ寝るクセがある

いくつチェックが入りましたか? あなたの「糖尿病」の危険度

チェックが2個未満…チェック項目をゼロに近づけるよう生活習慣を改めましょう。
チェックが3~5個…糖尿病予備軍に近づいています。チェック項目をゼロに近づけるよう生活習慣を改めましょう。
チェックが6~10個…糖尿病予備軍です。症状が出る前に生活習慣を改めましょう。

高血圧

サイレントキラー(静かな殺し屋)

原因がはっきりしないタイプの高血圧を本態性高血圧といい、高血圧の9割以上を占めています。遺伝や体質が重要な因子で、その上に塩分のとり過ぎや太り過ぎ、ストレスなどが影響するとされています。高血圧はサイレントキラー(静かな殺し屋)ともいわれ、症状がすぐにはあらわれません。気になる方は血圧計で血圧チェックをはじめましょう。

他の病気が原因で起こる二次性高血圧

体内の余分な塩分を処理できなくなる腎臓病、副腎や甲状腺の病気によるホルモンの分泌異常、血管や脳・神経系の病気が原因となって、二次的に起こる高血圧もあります。

数値が正常範囲でも、境界域は高血圧予備軍

高血圧は、一般的には最高血圧が140以上、最低血圧が90以上とされています。しかし、最高血圧が130~140、最低血圧が85~90の場合を「正常高値血圧」といい、正常と高血圧の境目にある高血圧予備軍とされていますから、ここから高血圧にならないための注意が必要になります。

血圧が高めかな? 高血圧予備軍チェック!

以下のあてはまる項目にチェックを入れてください。

塩辛い食べ物が好き
太っている
ほとんど運動をしない
肉類をよく食べる
カルシウムは不足気味(牛乳・乳製品・小魚・海藻などが嫌い)
お酒をよく飲む
たばこを吸っている
睡眠不足のことが多い
熱いお風呂が好き
便秘がち
ストレスがたまりやすい
家族に高血圧の人がいる

いくつチェックが入りましたか? あなたの「高血圧」の危険度

チェックが1~3個…まだ青信号ですが、油断は禁物です。
チェックが4~10個…黄信号です。高血圧になる可能性があります。チェック項目をゼロに近づけるよう生活習慣を改善しましょう。
チェックが11~12個…赤信号で高血圧予備軍といえます。すぐ生活習慣の改善をし、チェック項目を1つでも減らしていきましょう。
「家族に高血圧の人がいる」にチェック…これは別格で、1つでも赤信号です。常に血圧チェックをし、生活習慣を改善しましょう。血圧が高めになったときは専門医などにご相談を。

動脈硬化

動脈硬化ってどんな病気?

動脈は、心臓から送り出される血液を全身の臓器や組織に供給するパイプの役目をしている血管。動脈を流れる血液には、酸素や栄養分が豊富に含まれていて、臓器や組織はこの酸素と栄養分を利用しています。
動脈の血管壁は、平滑筋という筋肉や結合組織などで丈夫にできていて弾力性に富み、高い血圧にも耐えられ、簡単に詰まったり破れたりしません。しかし、加齢や高脂血症、高血圧、糖尿病、肥満、ストレスなど、いろいろな原因でこの動脈が弾力性や柔軟性を失ってしまうことがあります。このような状態を動脈硬化といい、この動脈硬化は、日本人の死因の上位にくる脳血管障害(脳梗塞)や、冠動脈疾患(心筋梗塞や狭心症)を引き起こす原因になっています。

動脈硬化の種類

動脈硬化は
1.動脈の内壁にお粥のようなかたまりができ、徐々に内腔が狭くなる粥状硬化
2.動脈壁の中膜に輪状の石灰沈着をきたす中膜石灰化硬化
3.動脈から繋がる毛細血管に硬化が起こる細動脈硬化
の3種類に分類されていますが、このうち、粥状硬化が最も多くみられ、心筋梗塞、狭心症や脳梗塞の原因となります。

高脂血症

血液中には中性脂肪、コレステロール、リン脂質、遊離脂肪酸の4種類の脂質が存在していますが、このうち中性脂肪、コレステロールが高すぎる場合、血液はドロドロになり、動脈硬化への危険度が高まります。この状態を高脂血症といいます。
中性脂肪、コレステロールは悪者にされがちですが、大切な役割を持つ脂質でもあります。中性脂肪は体を動かすための重要なエネルギーになりますし、コレステロールは細胞膜の主要な材料であり、副腎皮質ホルモンや性ホルモンの原料、そして脂肪の消化・吸収を助ける胆汁酸の原料にもなります。
ただ、これが血液中に増えすぎるとやっかいな問題を引き起こします。高脂血症の状態ではまだ自覚症状はありませんから、健康診断でしっかりチェックをし、異常な数値が出た場合は、早めに生活習慣の改善に取り組みましょう。

中性脂肪の高い内臓脂肪型肥満に注意を

コレステロールには、善玉のHDLコレステロールと悪玉のLDLコレステロールがあります。中性脂肪が増えると、善玉のHDLコレステロールが減少して血管壁にたまった悪玉のLDLコレステロールを回収できなくなり、動脈硬化につながる原因となります。
また、中性脂肪が高い人は、内臓に脂肪がついている「内臓脂肪型肥満」になっていることが多い傾向がみられます。内臓脂肪型肥満は、肥満のもう一つのタイプである「皮下脂肪型肥満」に比べ、肝臓でコレステロールや中性脂肪に合成される遊離脂肪酸を多量に放出するため、高脂血症や高血圧、糖尿病、動脈硬化を合併することが多くなるので、注意が必要です。

動脈硬化が気になる…。動脈硬化予備軍チェック!

以下のあてはまる項目にチェックを入れてください。

年齢が男性で45歳以上、女性で55歳以上である
タバコを毎日吸っている
最近のどが渇きやすい
肉類が大好きで野菜はほとんど食べない
昔に比べて喜怒哀楽が激しくなった
血圧が最高血圧130mmHg以上、最低血圧85mmHg以上である
よく頭痛がする
BMI値(体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)の値)が25以上である
ケーキやチョコレートなど甘い物が大好きである
ストレスをため込んでいる
ラーメンのスープや麺類の汁は全部飲み干す
運動をほとんどしない
お酒を毎日飲む(日本酒1合以上、ビール500cc以上、ウイスキーグラス1杯以上)
朝食を食べずに夜ドカ食いをする
腹囲が男性で85cm以上、女性で90cm以上である

いくつチェックが入りましたか? あなたの「動脈硬化」の危険度

チェックが1~2個…青信号です。しかし油断は禁物です。チェックの入った項目がなくなるよう生活習慣を改めましょう。
チェックが3~5個…黄信号です。将来、動脈硬化になる可能性もあります。チェックの入る項目が減るよう生活習慣を改めましょう。
チェックが6~10個以上…赤信号です。生活習慣を改めるとともに、専門医に相談しましょう。

骨粗鬆症

骨粗鬆症ってどんな病気?

骨粗鬆症は、骨の成分であるカルシウムが減り、骨の構造がスカスカになる病気です。
このような状態になると身長が低くなったり、背中が丸くなったり、腰や背中が痛くなったりし、ちょっと転んだだけで骨折したりすることがあります。
骨粗鬆症は更年期以降の女性やお年寄りに多く、年齢が上がるにつれて増えていきます。とくに閉経以降、女性ホルモンのエストロゲンの分泌が急激に少なくなるとカルシウムを骨に沈着させる作用が低下するため、骨密度は下がっていきます。骨粗鬆症は初期には自覚症状がまったくないまま、進行しますので、注意が必要です。

骨が弱くなっているかも? 骨粗鬆症予備軍チェック!

以下のあてはまる項目にチェックを入れてください。

牛乳や乳製品をあまりとらない
小魚や納豆、豆腐などの大豆製品をあまり食べない
加工食品やインスタント食品をよく食べる
タバコを吸いすぎたり、コーヒー、アルコールをよく飲む
体格はどちらかといえば細身である
家にこもりがちで、ほとんど戸外に出ない
日頃、あまり運動をしない
家族の中で、骨粗鬆症と診断された人がいる
若い頃から生理不順である
糖尿病の気があったり、胃や腸の手術をしたことがある

いくつチェックが入りましたか? あなたの「骨粗鬆症」の危険度

チェックが0~2個…油断は禁物です。チェックのついた項目は見直しましょう。
チェックが3~5個…骨が弱くなる可能性があります。生活習慣の改善を心がけましょう。
チェックが6~10個…骨が弱くなっていると考えられます。専門医に相談することをおすすめします。