若々しさと元気の素-コエンザイムQ10-

ビタミンQとも呼ばれるコエンザイムQ10。長い名前なので略してCoQ10(コーキューテン)とも呼ばれています。もともと体の中で作られる内因性の物質ですから厳密にはビタミンではないのですが、その働きがビタミンとしての機能を持ち、不足すると生命に関わるほど重要である点も共通していることから、テキサス大学のフォーカス博士によってビタミンQと命名されました。
CoQ10は、私たちの体を形作るあらゆる細胞(赤血球は除く)に存在し、生きるために欠かせない大切な働きをしています。

ビタミンQって何?

ビタミンQは、正しくはコエンザイムQ10という補酵素の通称。赤血球を除く体中のあらゆる細胞に存在し、食べ物をエネルギーに変えたり、体内脂肪の酸化を防ぐなど「元気」や「キレイ」のためになくてはならない物質です。

補酵素ってどんなものなの?

補酵素は体の中で無数に繰り返される化学反応をスムーズに行うためのいわば潤滑油のようなもので、その代表選手がビタミン類。ご存知のとおり、ビタミン不足は健康や美容の大敵。CoQ10は体内で作られるので本当の意味でのビタミンではありませんが、働きがとても大切なことから、ビタミンQと呼ばれるようになりました。
その働きは大きく分けて2つ。ひとつは食べ物の糖や脂肪、アミノ酸などを生きるために必要なエネルギーに変換する働き。そしてもうひとつは細胞膜などを組織する体内脂質を活性酸素による酸化から守り、若々しい体を維持する働きです。

CoQ10の2つの働き
1.エネルギー産生 2.抗酸化作用
糖や脂肪、アミノ酸を体温や力の素に変換 活性酸素による体内脂質の酸化を防ぐ
エネルギッシュな生活
ダイエットを強力にサポート
全身の機能を賦活して免疫力を向上
体の老化を抑制
肌のたるみやシワを防ぐ
脳や臓器、血管などを若々しく保つ

CoQ10が「元気の素」といわれる理由

CoQ10は細胞の中にあるミトコンドリアという小器官と、細胞や小器官を包んでいる膜組織とに分かれて存在し、それぞれでとても大切な役割を持って働いています。ミトコンドリアは食べ物の糖や脂肪やアミノ酸を呼吸で取り入れた酵素と反応させ、ATPという高エネルギー物質に変える工場のようなところで、単細胞生物から高等生物に至るあらゆる生命を支える根源的な部分です。私たちが生きるために必要としている全エネルギーの95%はATPによるものですから、もしもミトコンドリアの働きが悪くなり、ATPの生産が下がると、たちまち体は元気を失うことになるでしょう。CoQ10はミトコンドリア内でATP生産に関わる物質の中でも一番の働き者。少し難しくなりますが、酸化反応で最も重要な、電子の運搬を担当し、ATP生産の主役をつとめています。つまりCoQ10が足りない状態だと、どんなに栄養のある食事をしても肝心のATPがきちんと合成されないため、体はエネルギーを十分に生み出せず、元気から遠ざかってしまう、というわけです。

CoQ10は高齢化時代の救世主

老化は細胞の酸化と深く関わっていますが、酸化を進める元凶ともいえる存在が活性酸素。体中で絶えず発生している活性酸素による細胞の酸化を防ぐことが、老化を抑止する最大のポイントとなります。
体にはもともと活性酸素の害を防ぐシステムが備わっているのですが、残念なことに加齢とともにその能力は弱まってしまいます。特に40歳を過ぎるころからは、活性酸素に立ち向かうことができる十分な抗酸化物質を食事から摂取することが大切。とりわけ重要なのが細胞や組織の膜を構成している脂質の酸化を防止する、脂溶性抗酸化物質です。よく知られているビタミンEやβカロテンがこれにあたりますが、最近の研究で、CoQ10は体内脂質の酸化を防ぐシステムの中で、ビタミンE以上に重要な存在であることがわかってきました。CoQ10が足りなければビタミンEを摂っても十分な抗酸化力が発揮されにくいばかりか、酸化されたビタミンEが体に害を与える可能性すら指摘されるようになっています。抗酸化力が低下した体は老化が進みやすく、美容や健康に深刻な悪影響を与えることになるので、CoQ10をしっかりとハイレベルに保ち、若々しさを守りたいものです。

ダイエットにも味方するCoQ10

若いときと同じように食べていたらお腹がどんどん出てきた…。
中年以降の会話の定番ですが、このこととCoQ10も無関係ではありません。
食べ過ぎが肥満の原因であることは周知の事実ですが、たとえ小食であってもエネルギーとして使われなければ余った分はぜい肉となって体にたくわえられます。一方、たくさん食べてもスポーツ選手のようにエネルギーとして大量に消費してしまえば太ることはありません。つまり、大食いとか小食ということよりも、食べた物がエネルギーとして使いきれるかどうかがスリムと肥満の別れ道になるわけです。CoQ10の不足はエネルギー生産を下げ、糖や脂肪が消費されにくくなるうえに、運動すること自体も億劫になってしまいますから二重の意味で肥満を招きやすくなります。
また、普段運動を行う習慣のない方がCoQ10を摂取してから運動すると、ダイエットの効果が上がるという報告もあります。CoQ10はダイエットをする方にとっても、大きな味方になってくれるのです。

CoQ10が多い CoQ10が少ない
食べた物がエネルギーに
変わりやすい
食べた物がなかなか
エネルギー化しない
エネルギーが十分なので
運動も十分にできる
エネルギーが足りないので
運動も十分にできない
さらにエネルギーの消費が進み
スリムな体が維持されやすい
エネルギー化されなかった食べ物が
ぜい肉になる

CoQ10は歳とともに減ってしまう

このように私たちにとって大切なCoQ10ですが、20代をピークに体内生産量が落ちていき、40代では20代の7割程度、80歳では4割程度まで減ってしまうといわれています。また、CoQ10は飲酒や偏食、激しい運動などの生活習慣によっても減少が進むと考えられています。

あなたにも必要なCoQ10

CoQ10は体内では心臓の細胞中に最も多く存在しています。生涯にわたり一度も休むことのない心臓はエネルギーの消費量も一番多く、他の部位よりもたくさんのATPを必要とするからです。このことからCoQ10は特に心臓にとって大切な物質と考えられ、それを前提とした利用が中心となっていました。しかし、本来CoQ10はすべての細胞にとって等しく必要不可欠であり、特定の部位だけに対して重要というものではありません。不足が進めば部位に関係なく本来の機能が弱り、老化が進みやすくなると現在では考えられています。最近の研究では脳の働きや老化にもCoQ10が深く関わっていることがわかってきました。高齢化が進む現在、頭を若々しく健康に保つことに対しても、CoQ10には大きな期待が寄せられています。