女性ホルモンの変化と活性酸素

女性の閉経の前後5年間(約10年)のことを「更年期」といいます。更年期の女性の体は、卵巣の機能が低下し、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が急激に減ります。このエストロゲンの急激な減少によって引き起こされる症状は「更年期障害」といわれ、「顔のほてり(ホットフラッシュ)」「動悸・息切れ」などの身体的な症状と、「疲れやすい・憂うつ」「もの忘れ・神経質」などの精神的な症状があらわれるようになります。これらの症状は40歳から60歳頃にみられるものですが、近年では若年化の傾向にあります。また、症状の種類や程度、時期がさまざまですので、自分が更年期障害であることに気づかない場合もあるようです。

女性ホルモンの低下と更年期障害の関係

女性ホルモンのエストロゲンは、子宮に作用して月経を起こす、脳の視床下部の体温調節中枢などに作用する、骨を作る働きを促進する、活性酸素を消去する、心臓や血管に作用する、皮膚に作用してシミのない弾力のある肌を作るなど、身体のさまざまな部位に作用しています。そのため、エストロゲンが減ることで生じる更年期障害は生理不順、ホットフラッシュ、関節痛、不眠・憂うつ、動悸、シミ・たるみと、さまざまなのです。

なぜ更年期の重い人と軽い人がいるのか

「顔のほてり」や「うつ状態」を引き起こす活性酸素

更年期障害の発症には、女性ホルモンであるエストロゲンの急激な減少が深く関与しています。さらに、年齢的には子供の反抗期・受験・結婚といった家庭の問題や、仕事の対人関係などの真理的なストレスがかかる時期。このようなストレスと女性ホルモンの減少が重なることで更年期の症状があらわれやすくなり、「顔のほてり」や「うつ状態」などのさまざまな症状が出てくるのです。

ストレスは活性酸素を発生させる

心理的ストレスや肉体的ストレスを受けると、体内ではたくさんの活性酸素が発生してしまいます。実はこの過剰な活性酸素が更年期障害を引き起こす引き金。しかも活性酸素の発生量の多い人ほど、更年期障害が重いといわれています。

抗酸化物質でもあるエストロゲン

エストロゲンには、活性酸素を消す抗酸化作用があります。その抗酸化力は抗酸化ビタミンであるビタミンCやビタミンEなどよりもはるかに高く、活性酸素から女性の心と体を守る強い味方として働いているのです。
成熟期の健康な女性はエストロゲンが十分に分泌されており、脳の視床下部などにある活性酸素はエストロゲンによって消され、増えすぎることはあまりありません。
しかし、更年期の女性はエストロゲンの分泌量が急激に減少することで活性酸素を消す力が弱まるため、体が活性酸素にさらされやすくなります。

活性酸素を消すと更年期障害は軽くなる

更年期障害の女性の脳内は過剰な活性酸素にさらされていて、症状が重い方は活性酸素を消す力が低下して、脳機能の低下や調節力の乱れが生じやすくなっています。この過剰な活性酸素が、うつ状態、もの忘れ、不安感、そしてホットフラッシュなどを引き起こす大きな要因といわれています。したがって、過剰な活性酸素を消すことが更年期障害を軽くする重要なポイントなのです。

活性酸素を消す2つの方法

1.亜鉛・セレンを摂取して酵素の数を増やすこと

SODやGSH-Pxなどの酵素は多くの活性酸素を消すことができますが、必須微量ミネラルの亜鉛・セレンなどの摂取が不足すると酵素の数が減少します。現代人は必須ミネラルの摂取が不足している傾向にありますので、亜鉛・セレンなどのミネラルをしっかり補給して酵素を増やし、過剰な活性酸素を消して更年期をさわやかに過ごしましょう。

2.抗酸化物質を積極的に摂取すること

最強の抗酸化物質でもある女性ホルモンのエストロゲンのように、活性酸素を消す抗酸化物質を積極的に摂取することが大切です。ビタミンCやビタミンEなどにも活性酸素を消す力がありますが、細胞内には吸収されにくく、効果が出にくいようです。
近年カキ肉からビタミンCやビタミンEよりも活性酸素を消す能力が高く、しかも細胞内に吸収されやすい抗酸化物質「CG7」が発見され注目されています。吸収されやすい抗酸化物質を摂取し、活性酸素を効果的に消して、すがすがしい毎日を送りましょう。

顔のほてりやうつ状態を引き起こす活性酸素

体温調節を行う脳内の「視床下部」という部分が多くの活性酸素にさらされると、ホットフラッシュを引き起こすホルモンが分泌され、顔がほてる、汗をかくなどの不快な症状があらわれます。
脳は活性酸素にさらされると、傷ついたり、機能が低下する危険性があります。そこで、活性酸素から脳を守るエストロゲンの代わりに、活性酸素を消す「ノルエピネフリン」という物質が放出されるのですが、ノルエピネフリンはホルモン分泌を促す働きがあるため、活性酸素を消すとともに、ホットフラッシュを引き起こすホルモンの分泌を異常に増やしてしまうのです。
さらにストレスによって脳がより多くの活性酸素にさらされると、うつ状態を引き起こすコルチゾールというホルモンがたくさん分泌されます。そして血液中のコルチゾールが高濃度のままになると、脳の機能が低下し、うつ状態に陥ってしまうのです。