そのげっぷや胸やけ-逆流性食道炎かも-

胸やけがする、よくげっぷが出る、食べ物がのどを通りにくい感じ、酸っぱいものが上がってくる、胃もたれ、胃痛、胸痛、長期にわたる咳などが気になることはありませんか?これらの症状がある方は逆流性食道炎の可能性があります。症状は人によってさまざま。のどがイガイガする、声がかすれるといった症状がみられる場合もあります。

逆流性食道炎とは

逆流性食道炎とは、主として胃の中にある胃酸が食道へ逆流することによって生じる食道の炎症のことです。食道は胃とは違い、酸に対して無防備なため、胃酸によって粘膜にただれが起こるのです。

増加している患者数

逆流性食道炎の患者数は、欧米化が進んでいる食生活や、高齢化社会の進行とともに年々増加しています。ある調査によれば、消化器科にかかった患者の42.2%に胸やけの症状がみられ、うち内視鏡検査をした人の16.7%が逆流性食道炎だったということです。この割合は今から20年ほど前には1.6%だったといいますから、近年大幅に増加しているといえます。

胃酸の逆流や胸やけの要因

主に食生活などの生活習慣によって起こる胃酸の逆流や胸やけですが、年齢とともに症状を訴える人が増えるのも特徴です。

加齢に伴って胃と食道の境目の締めつける力が低下
食道の粘膜を刺激する食べ物の摂りすぎ
肥満、ベルトを締めすぎる、食べ過ぎなどによって胃の中の圧力が上昇
ストレスによって食道が過敏になる

逆流性食道炎の診断と治療

逆流性食道炎の診断

基本的には、症状・生活習慣などに関する問診によって診断しますが、必要であれば内視鏡検査等で消化器内の状態を調べる場合もあります。

逆流性食道炎の治療

逆流性食道炎は、主に薬の服用と生活習慣の見直し・改善で治療していきます。しっかりと治療しなければ症状が繰り返し再発しやすいですから、医師からの指示をきちんと守りましょう。

内服薬での治療

主に、プロトポンプ阻害薬(PPI)と呼ばれる胃酸分泌を抑える薬や、ヒスタミン受容体拮抗薬であるH2ブロッカーを使用します。また、胃酸を中和したり、胃の粘膜を守るもの、消化管の機能を改善するものも使われることがあります。
内服薬を飲み始めると、比較的早期に自覚症状がなくなってきます。ただ、まだ薬が残っているにもかかわらず自己判断で服用を中止してしまえば、症状が悪化・再発してしまうこともあります。炎症は、自覚症状がなくなっても完治していないケースが多いため、医師の指示通りしっかりと最後まで薬を飲むようにしましょう。

逆流性食道炎と似た症状の「非びらん性胃食道逆流症(NERD・ナード)」

逆流性食道炎と同じ症状があるにもかかわらず食道に炎症がみられない場合は「非びらん性胃食道逆流症(NERD・ナード)」と診断されます。このNERDと逆流性食道炎を総称して「胃食道逆流症(GERD・ガード)」と呼び、基本的には同様の治療を行います。

生活習慣の見直し・改善

食生活の注意

急いで食べる、食べ過ぎる、食後にすぐ横になるのは、胃酸の逆流につながりやすいので、避けましょう。食事は1日3食可能な限り決まった時間に、ゆっくりと良く噛んで食べるように心がけ、あまり量を食べ過ぎないようにしましょう。
また、胃や食道への刺激が強い辛いもの、油っこいもの、甘いもの、消化が悪いものの食べ過ぎや、アルコールや炭酸飲料の飲み過ぎにも注意が必要です。

食生活以外の注意

下着やズボンのゴムがきつ過ぎたり、ベルトで腹部を過度に締め付けたりすると胃酸の逆流が起こりやすくなります。また、長時間うつ伏せで寝たり、前かがみの姿勢を長く続けるのも良くありませんので、睡眠時は腹部を上にし、背筋を伸ばした姿勢を心がけましょう。さらに症状改善のためにはストレスの解消や適度な運動、たばこを吸う人であれば禁煙することも大切です。