ストレスと活性酸素

心理的ストレスや肉体的ストレスを受けると、体内に活性酸素が大量発生し、脳内で活性酸素が過剰になると、脳機能が低下します。また、脳内の活性酸素が過剰な状態でさらにストレスを受けると、不眠を引き起こすコルチゾールというホルモンが分泌されて脳機能がさらに低下し、うつ状態につながることも。そして脳内の活性酸素は物忘れや学習障害の原因にもなり、脳が損傷を受けて認知機能障害を発症することもあります。

脳内の活性酸素を消すことが、不眠・うつ状態軽減のポイント

脳内の活性酸素を消すことで、不眠やうつ状態を生じさせているコルチゾールの分泌を減らすことができます。活性酸素を消す働きを持つ物質は抗酸化物質と呼ばれていますが、抗酸化物質はその特徴によって3つに分類されます。

水溶性抗酸化物質(水に溶けて脂に溶けない)

ビタミンCには抗酸化作用がありますが、水溶性のため脂成分が多い細胞膜で弾かれ、なかなか細胞の中にまで入ることができません。

脂溶性抗酸化物質(脂に溶けて水に溶けない)

ビタミンEは脂溶性の抗酸化物質のため、脂成分の多い細胞膜に入りこみ、細胞膜中の活性酸素を消すことができます。しかし、脂であるビタミンEは水成分の多い細胞質内へはなかなか入りこめません。

細胞の奥深くの活性酸素を消す両親媒性の抗酸化物質

脂成分の多い細胞膜にも、水成分の多い細胞質の中へも入ることができる抗酸化物質は、細胞の奥深くまで入りこみ、細胞内の活性酸素を効率よく消すことができます。水にも脂にも溶けるこのような抗酸化物質は両親媒性の抗酸化物質と呼ばれています。

自然界に存在する希少な両親媒性の抗酸化物質CG7

両親媒性の抗酸化物質は自然界にはほとんど存在しないのですが、(株)渡辺オイスター研究所と北海道大学の共同研究により、カキ肉から抽出したエキスから両親媒性の抗酸化物質が発見され、CG7と名付けられました。しかもこのCG7が活性酸素を消す力がビタミンCやビタミンEのおよそ2.4倍もあることがわかったのです。
この抗酸化物質CG7は国内外で特許を申請し、世界的に権威ある科学論文であるJournal of Agricultural and Food Chemistry(2012)とFood Chemistry(2012)にも発表され、注目を集めています。

CG7は脳内に浸透する

血液中の成分が脳細胞に入るためには、血液脳関門という関所を通り抜ける必要があります。
(株)渡辺オイスター研究所と大阪バイオサイエンス研究所が行った共同研究で、両親媒性の抗酸化物質CG7の性質を血液脳関門装置で調べたところ、CG7が血液脳関門を通過できることが確認されました。
CG7は両親媒性であるため、血液脳関門を通り抜けた後に脳内のすみずみまで浸透して活性酸素を消去し、脳機能を保護することが期待されています。

亜鉛・銅・セレンは脳内の活性酸素を消す酵素を強化する

体内で過剰になった活性酸素は、SOD(スーパーオキシドジスムターゼ)やGSH-Px(グルタチオンペルオキシダーゼ)という酵素によって消去されていますが、これらの酵素が効率よく働くためには、酵素の力を強化する微量ミネラルの亜鉛・銅・セレンが必要不可欠。もし脳内で亜鉛・銅・セレンが不足すると、SOD・GSH-Pxの働きが低下してしまうのです。
さらに、加齢とともに脳の各部位の活性酸素を消去する酵素の数は減少することが報告されています。したがって年をとるごとに脳内の活性酸素が過剰になりやすく、脳機能が低下して不眠、うつ状態、もの忘れなどを生じるようになります。加齢とともに食が細くなっていきますが、亜鉛・セレンなどのミネラルを十分摂取し、酵素の働きを保つように心がけましょう。

ストレスに強くなる栄養素・亜鉛

亜鉛不足はストレス過敏、不眠・うつ状態を招く

ストレス社会に生きる現代人は、職場や学校の人間関係、仕事や家事などで、さまざまなストレスにさらされています。これらのストレスを受けたときにミネラルの亜鉛が不足していると、ストレス過敏になり、不眠・うつ状態を誘引するホルモンであるコルチゾールが過剰に分泌されやすくなります。
亜鉛の一日所要量は男性で12mg、女性で9mgであるのに対し、現代人の摂取量は男性で8.7mg、女性で7.0mgとなっており、充足率は男性72.5%、女性77.8%と、不足傾向にあります。不足しがちな亜鉛をしっかり摂取し、ストレスに負けないよう、心がけたいものです。